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事務局だより
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Nov. 21, 2011

秋の空に響く鎮魂の音色-ギタリスト、ヤン・デプレーテル氏来日

 
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112日から11日まで、国際青少年音楽祭の一環として、今年もギタリスト、ヤン・デプレーテル氏が来日しました!今回の来日では特に、東北各地における震災復興支援チャリティ・コンサートや鎮魂コンサート、また宮崎県においてもコンサートや講演会、ギター指導等を実施。この秋、各地で開催された彼のプログラムは、朱や黄金色に染まる里山の木々のように、それぞれ印象深いものとなりました。

2004年から始まった国際青少年音楽祭は、毎年の欧州文化首都や日本の各地域において開催される音楽プログラム。21世紀を担う青少年の未来が心豊かなものとなる事を願い、地元の方々が中心となって運営をし、様々なミュージシャンや音楽団体が参加している音楽祭です。

 

PB060019.jpg2000年の欧州文化首都ブラッセルでは、伝統から現代まで幅広い日本の音楽がベルギーで紹介され、現地で大きな反響を生むと同時に、日本でのベルギー文化・音楽への関心を高めることにも繋がりました。ベルギーを代表するギタリストであるデプレーテル氏は2005年の初来日以来、大阪、和歌山、鹿児島等において、青少年を含む多くの地域の人々へのプログラムを実施し、音楽を通してそれぞれの地で多くの繋がりを育んできました。当委員会では、本プログラムを欧州文化首都ブラッセル2000からの派生事業として、お手伝いをさせていただきました。 

 

デプレーテル氏にとって今回初めての訪問となった東北は、彼の強い希望により実現しました。フランダースセンター(大阪)のカトリッセ館長が何度も東北を訪れ、地元の人達と協議を重ね、準備を進めてまいりました。しかし、日本に対し震災のネガティブな印象が残る欧州では、今回の来日に対しても、周囲の心配がなかったとは言えません。そういった状況の中、来日を決断した理由を、彼はこう語ってくれました。

 

「震災後、毎日ニュースを見ながら日本の人々の事を想い、自分に出来る事として、チャリティ・コンサート等に参加していました。しかし、最近では震災について取り上げられる事が少なくなってきたと感じ、小さくとも、もっと何かできる事はないかと思ったのです。実は来日前に、『自分が日本でコンサートを行なう』という事を公的に発表してここまで来ました。帰国後には、今回の来日を通して、ここで出逢った素晴らしい人々のこと、今も前向きに頑張っている方々が沢山いるということ、実際に自分が見て感じたことを、母国の人々に伝えるつもりです。元々ヨーロッパ人は、誰かが困っていたら、助け合うという精神が強い人々。私の経験を伝えることで、もう一度彼らの気持ちを日本に向けるきっかけを生み、少しでも状況を変えたいと思っています。そしてもちろん、私の演奏が、多くの方々の心に届くよう願っています。選曲した曲も、静かでありながら、困難を克服していく背景をもつものです。」

 

今まで重ねてきた経験や、人との繋がりから生まれた、彼の深い想い。それは、言葉で語らずともしっかりと届いたのだと、ギターの一音一音に聞き入る人々の表情から伝わってくるようでした。

 

以下、各地でのプログラムの様子をお伝えします。

 

 

112日、宮城県東松島市の小野駅前地区集会所で行われたギターリサイタル「祈り」にて

 
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公演後、宮城三女OG合唱団顧問・遣水桂子先生(前列左)、東松島市鳴瀬第一中学校避難所のリーダーとして活動されていた、菅原節郎氏(前列右から2人目)をはじめとする観客と共に

 

115日、コンサート「鎮魂と祈り」(西隆寺会場)での様子

 

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左:秋深まる西隆寺     右:西会津のアーティスト、半沢政人氏が描いた仏画が飾られた本殿

 

鎮魂コンサート会場の一つ、西隆寺(奥会津三島町)は、東日本大震災の際、避難所として被災者の方の受け入れを行なっていました。また、東京からの救援物資の送付先であった場所です。今回のコンサートは、3月の震災のこともあり、地元の方々が中心となって準備が進められました。

 

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今回の鎮魂コンサートの主催者、奥会津書房の遠藤由美子氏による挨拶。

 

当日は、会津若松在住の方から、お寺の隣に住むというおばあさんまで、約80人の観客が集まりました。「この地域でこんなにたくさんの人が集まるなんて!」と、地域の人も驚かれたほどでした。

部はベルギーの作曲家アルマンド・クック作曲の「レジェンド」「レクイエム」等、第部は桜の主題による変奏曲や武満徹の「全ては薄明のなかで」など、日本になじみ深いレパートリーが演奏されました。また、アンコールの「アルハンブラの思い出」「禁じられた遊び」に、会場が沸き上がりました。

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終盤は夕暮れ時ともあいまって、静かで厳かな雰囲気に包まれていきました。

 

1110日、11日 宮崎公演の様子

宮崎でのプログラム主催者、ケイコ・ケリソンさんからは、報告とお写真が届きました!3日間の滞在中に、ギター講習会、テレビ出演、公演、コンサートが行われ、どれも充実したプログラムとなったそうです。

 
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(写真上)
1110日に宮崎市のホール現代にて行われたクラシックコンサートは、満員の聴衆となり、演奏も大変素晴らしかった!との声が。また、講習会や講演会も、学生さんら若い方々をはじめ地域の方々にとって、実り多いものとなったとのこと。昨年に引き続いての宮崎公演、今後も地元の方々との繋がりから、さらなる輪が広がっていく事を願っています。

 

 

ヤン・デプレーテル氏公式ホームページはコチラ:
http://users.telenet.be/jandepreter/

演奏の映像も見る事が出来ます!

本プログラムの詳細はコチラ:

国際青少年音楽祭 in JAPAN:ベルギークラシックギタリスト ヤン・デプレーテル公演

http://eu-japanfest.org/n-program/2011/11/-in-japan.html

 

 


事務局 佐伯