「Bridges」は1998年より毎年、世界各国で開催されている数学とアートをテーマにした世界会議です。 数学者、科学者、アーティスト、教育者、ミュージシャン、作家、コンピューター科学者、彫刻家、ダンサー、織工職人等が一堂に会し、活発な雰囲気の中、ジャンルを超えた交流を通して刺激や示唆を得、個々の活動をさらに発展させることを目指しています。
本年の開催地・ペーチでは、世界各国からの専門家による数学とアートの分野での最新の見解を紹介するトークやアート作品展示に焦点を置きます。絵画、ドローイング、彫刻、コンピューター・グラフィックス、ファイバーアート、音楽、ダンス作品などが紹介されます。公式な研究発表の場に加え、実践ワークショップや音楽・演劇・映画の夕べ、美術館や文化施設視察など、多彩なプログラムが実施されます。日本からの参加者選出にあたっては、2010年3月に主催者のクリストーフ・フェニヴェシ氏が来日し、関係者との打ち合わせや調査を経て決定しました。

*本会議の公式サイトはコチラ http://www.bridgesmathart.org/bridges-2010/
昭和 63年 京都大学大学院理学研究科博士後期課程中途退学、同年、京都大学数理解析研究所助手、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。平成5年慶應義塾大学博士(理学)。研究内容は理論計算機科学、特にプログラミング言語理論を専門としながら、計算可能性解析学、位相空間論、ドメイン理論,フラクタル理論などとの境界において,分野にまたがった研究を進めている。主な業績として,(1) 多重定義されたプログラムの意味論的研究,(2) ボトム入り文字列表現を用いた, 実数など位相空間の計算的構造の研究,(3) 距離空間の双曲位相とformal ball空間のLawson 位相に関する研究,(4) Imaginary Cube に関する研究、および、それに基づく立体オブジェの制作や教材開発などの活動があげられる。代表的論文:Real number computation through Gray code embedding. Theor. Comp. Sci. 284(2):467-485, 2002.
1953年スイス・チューリッヒ生。倉敷芸術科学大学芸術学部教授。幾何学アーティスト。科学的なデザインとアートを専攻。国際的な巡回博覧会「フェノメナ」(1984)の数学ディレクターをはじめ、スイス建国500年記念博「オイレカ」(チューリッヒ1991)、世界を巡回したバックミンスター・フラーの展覧会(2002神奈川県立近代美術館ほか)など、芸術と科学をテーマにした世界的な展覧会のディレクターを務める。研究・作品には、変形し折りたためる多面体をテーマにした「キネマテチィック・セレンディピティ」(1993)、四次元・高次元のかたちを楽しむ「ポリトピア」(1999)などの数学アート・パフォーマンス、美しい万華鏡「ペンタキス」の発明、石黒敦彦との共著『ジオメトリック・アート』(工作舎2006)などがある。こうした高度な数学とデザインを面白く大衆的に紹介するパフォーマンスをTV番組「世界で一番受けたい授業」(2006・日本TV系列)で行い、大きな話題になった。近年は「シナジェティックス」(ロードアイランド・デザイン大学, 2007)、「形とシンメトリー」(ブエノスアイレス大学2007)、「数学ワークショップ」(ミュンヘン工科大学2008)などの国際会議で、多くの発表+パフォーマンスを行っている。
昨今、文化に求められることは留まることなく多様に変化していき、当センターにとっても活動の領域を日々見直し、刷新していくことが求められています。豊かな伝統と異文化的な特色を持つペーチにおいて、当センターは地域の知的・芸術的な潜在能力を引き出し、地元の文化シーンを革新的に、色彩豊かにつくりあげています。長期的視点で、地元が求める文化プログラム、国際的な流行、そして現在の文化の傾向を考え合わせ、実行していきます。境界のない、ひろく開かれた受容性の高いセンターとして、今後、音楽、大規模なアートや科学のイベント、大会やカンファレンスなどの共同主催を通して、大学や研究所、芸術的なコミュニティとの関係を強めていくことを目指しています。