チェコ、リトアニア公演チラシ
1998年の茂山千五郎家によるプラハにおける狂言公演がきっかけとなり、2000年に大蔵流狂言師・茂山七五三氏による狂言ワークショップがプラハ、ブルノにて開始されました。以来、継続して実施している本ワークショップは大きな反響を呼び、茂山七五三氏の指導の下、チェコ人による狂言『柿山伏』『口真似』『附子』『清水』『棒縛』『柑子』等が完成し、現地でおよそ400 回の公演回数を数えるまでに成長しました。これらの活動の次なるステップとして、本年度も狂言ワークショップを開催、日本で1953年より「新作狂言 『濯川』」として上演されている一曲をチェコ語に翻訳し、大蔵流狂言師・茂山宗彦氏より直接稽古を受け、『濯川』をチェコ語で完成させました。
また、日本国内では、アメリカからの来日中の修学旅行生(高校生)のための狂言の演技・観劇体験プログラムや外国人の狂言の実演者及び愛好者による狂言の稽古及び各地での公演活動を実施。狂言の魅力を海外に幅広く伝えるため、各プログラムでは、演技だけでなく狂言の歴史や台本、翻訳、装束の扱い方、舞台準備等、狂言の総合的な知識を深める機会を提供しました。
2000年に欧州文化首都がプラハ(チェコ)で開催されたことが契機となり、チェコではヨーロッパ以外の芸術文化活動への関心が高まりました。当時、当委員会の委員であったカレル・ジェブラコフスキー駐日チェコ前大使による日本の芸術文化についての熱心な取り組みもあり、チェコ・日本間の芸術文化交流事業への支援体制が強化されました。そのひとつとして、狂言の茂山七五三氏によるチェコにおける狂言ワークショップの成果により、チェコで狂言を学ぶ人々が増え、チェコ人の狂言役者団体「ナゴミ狂言会チェコ」が創立、10年以上にわたり活動を続けています。中心となって活動しているヒーブル・オンジェイ氏は京都の茂山家にて狂言の研修を受けながら、チェコにおける狂言のさらなる普及と、日本におけるチェコ人狂言師の研修と活動の場を増やすために尽力しています。
学生大使(Student Ambassador) プログラムに推薦された学生(12歳~17歳のアメリカ国籍の生徒たち)が演技、発声方、謡い、表現方法など狂言の基礎を学ぶ。後半には、英語での粗筋説明の後、狂言『棒縛』、又は『柿山伏』を観劇する体験プロジェクト。
チェコではこれまで取り組んできた古典曲に加え、今回は『濯川』を取り上げる。この作品は、元々は『Le Cuvier』と題されたフランス中世時代の喜劇作品で、日本では武智鉄二と、現在の人間国宝である茂山千作などの狂言師たちにより、1953年より「新作」狂言 『濯川』として上演されている一曲である。
上演のスタイル(型)が継承されている日本の伝統芸能の豊かな表現力や、すばらしさを、ヨーロッパ人に馴染みのある物語を取り上げることで、初めての観客にもより分かりやすく狂言の楽しさを知ってもらえるのではないかと考えたからである。
4歳の時『以呂波』のシテにて初舞台。その後『千歳』『三番三』を披く。1994年に従兄弟の茂山 茂・弟の茂山 逸平 らと共に「花形狂言少年隊」を結成。旗揚げ公演以来、若い世代に照準をあわせた「花形狂言少年隊」の活動は、若者を中心とした観客に熱烈な支持を得てNHKの番組「トップランナー」にも取り上げられた。
1995年、東京にて狂言小劇場の公演を正邦・茂・逸平と開始。フランス・イタリア等の海外公演にも参加。2000年6月より2005年まで「心・技・体、教育的古典狂言推進準備研修錬磨の会=通称 TOPPA!」を主催。2006年より「HANAGATA」を正邦、茂、逸平、童司と共に再開。「HANAGATA」を通し、狂言の魅力を存分に味わっていただき、自らの芸を磨くことを目的としている。また弟逸平と共に、新作二人芝居 <宗彦、逸平のThat's Entertainment「おそれいります、シェイクスピアさん」> に挑戦するなど幅広く活躍する。その他、狂言以外の活動として幻想歌舞伎「土御門大路」、NHKテレビドラマ「京都発ぼくの旅立ち」「ふたりっ子」「終のすみか」「ちりとてちん」等に出演。ミュージカル「アンネの日記」「ザ・近松」「蜘蛛巣城」「天国を見た男」出演と狂言のみならず色々な方面で活躍。今後の活動から目が離せない存在である。
著書に『茂山宗彦茂山逸平と狂言へ行こう』(旬報社)がある。
1995年、チェコ風狂言「骨皮」にて初舞台、2000年のチェコ共和国における初狂言ワークショップの企画、在チェコでのセミプロ劇団なごみ狂言会の創立者の一人。2002年から文部科学省における、国費学生として京都、同志社大学に留学、茂山七五三に師事。大阪大学大学院(博士課程)で古典芸能の翻訳の問題について博士論文をまとめ、狂言の台本を翻訳、日本語の狂言にも翻訳狂言にも出演する。2000年から現在まで、なごみ狂言会チェコでは400以上のチェコ語狂言上演を行っている。
現在、京都の大蔵流狂言師、茂山七五三に師事、修行を続けている。