日本とアイルランド、世界をつなぐ製鉄の技術と文化の多様性

17世紀、土地の良質な鉄鉱石を原料に製鉄で栄えた、ゴールウェイ州ウッドフォード。この土地の製鉄の歴史に光を当てるべく、2018年より「ウッドフォード製鉄フェスティバル」が開催されています。本年は、世界各国から約50名の製鉄技術者に加え、日本からは、たたら製鉄の国選定保存技術保持者・木原明氏と愛媛大学教授の村上恭通氏が招聘されましたが、世界的な現況に鑑み、オンラインでのフェスティバル開催となりました。アイルランドの鉄鉱石を各国チームに送付し、各々の伝統的な手法で製鉄する様子をオンラインで配信。木原氏と村上氏が発表した伝統的なたたら製鉄の配信映像には、Facebook上ではおよそ25,000人もの人々が反応を示し、4,950人が詳細な情報を閲覧するなど、人々の大きな注目を集めました。
伝説的ともいえる日本の玉鋼（たまはがね）には、世界各国の製鉄職人がその技術に関心を示しており、フェスティバル主催者は来年、日本の職人を招聘し、アイルランド産原料を用いた製鉄技術の実演を熱望しています。

 

日程：2020年8月23日
会場：オンライン
参加者：木原明（国選定保存技術保持者）、村上恭通（愛媛大学教授）