伝統的な風景と現代的デザインの融合

アドリア海に位置するリエカ近郊のツレス島。島と共に発展してきたその港は、エリアが拡大するにつれて住民の対岸への移動を阻む形になっていました。欧州文化首都リエカ2020のフラッグシップ・プログラム「27 Neighborhood」参加にあたり、住民が「今島に必要なもの」として挙げたのが港の左岸と右岸をつなぐ橋でした。長い歴史を反映した街並みに、どんな橋を求めるのか。インターネットでの調査、日本でのミーティング等を重ね、二人の日本人建築家が候補にあがりました。さらなる協議と住民投票の結果選ばれたのは、近藤哲雄氏による現代的でありながらも景観と調和する橋のデザイン。新たな観光の魅力となると同時に、島の若い世代にとっても自分たちの暮らす島を再認識するきっかけになると期待されています。住民は島にとって初めての現代建築となる橋を「日本の橋」と呼んで親しんでおり、完成を心待ちにしています。

 

日程: 2020年1月1日~12月31日
会場: ツレス波止場（クロアチア）
アーティスト: 近藤哲雄

 

1) 調査（パブリック・コメント調査、中山英之氏・近藤哲雄氏設計案展示、設計案住民投票結果公表）
日程: 2019年7月1日 ~ 31日
会場: イタリア・コミュニティ・ビルディング、ツレス博物館、市内複数個所、オンライン（クロアチア、ツレス島）
参加者：住民

2) プレゼンテーション “An island defined by its people”
日程: 2020年9月24日
会場: ツレス市（クロアチア、ツレス島）
参加者：住民