シビウ国際演劇祭ー日本シーズン(特集)
ハイブリッド演劇祭がアーティストと築く希望
昨年はすべての演目をオンライン配信で実施したシビウ国際演劇祭。2021年はシビウ市内での観客を会場に迎えてのライブ上演と、オンラインでの生配信・収録配信を加えたハイブリッド形式で開催されました。演劇祭テーマ「Building hope together」の下、600以上のプログラムが企画され、生配信作品の中継箇所を含めた70か所以上を会場に展開しました。ルーマニア国内はもちろん、参加劇団出身国の渡航制限が様々に変化するなかで進められた準備と交渉。開催時期も例年の6月から8月末に変更しての開催となり、日本からは8作品が演劇祭に招聘されました。うずめ劇場の「砂の女」、そしてダンサー・田村興一郎氏による「goes」はシビウ市内でのライブ上演。観客にとってはもちろん、アーティストにとってもかけがえのない公演機会となりました。また、2019年の欧州文化首都プロヴディフ(ブルガリア)にて現地側と共に協働制作された山本能楽堂の新作能「オルフェウス」は日本からの生配信。各参加劇団・アーティストが工夫を重ねて実現した今回は、観客も含めたすべての人々が共に開催への希望と情熱を共有し、演劇祭の新たな形を築き上げた歴史的な年となりました。
メインプログラム
日程: 2021年8月20日~29日
会場: シビウ市内複数個所/オンライン(ルーマニア、シビウ)
アーティスト:
うずめ劇場 - 「砂の女」
田村興一郎 - goes
櫻岡史子 - 櫻岡史子パンフルートコンサート 桜が咲く日本の庭で
東京芸術劇場 - 「赤鬼」「真夏の夜の夢」
まつもと市民芸術館 - 白い病気
TABATHA/岡本優 - マニュアル
山本能楽堂 - オルフェウス
関連プログラム
1) ウォーク・オブ・フェイム 受賞セレモニー
日程: 2021年8月27日
会場: シビウ州立フィルハーモニー(ルーマニア、シビウ)
受賞アーティスト: 笈田 ヨシ
2) 国際博士課程プラットフォーム 舞台芸術/文化マネジメントフォーラム
日程: 2021年8月20日~23日
会場: シビウ・ルチアン・ブラガ大学(ルーマニア、シビウ)L
登壇者:五島 朋子、河合祥一郎
ビデオ資料
https://www.youtube.com/hashtag/fits2021